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ビルダーショップ
委員長・副委員長研修を実施
研究拠点前にて
本連合の委員長・副委員長研修を、11月5~7日で各市町組織から30名の参加を得て実施した。
今回の研修は、福岡県筑後市にある「九州沖縄農業研究センター筑後研究拠点」を訪問し、2名の研究員の方から「水稲の品種の育成」「高温障害対策技術」について説明を受けた。
1.品種改良について
農業研究センターは、国の予算で運営しており、本部の茨木県筑波市のほか、全国各地に研究拠点を配置し、それぞれの地域にあった品種を開発している。
稲の品種改良については、稲1万株程度を圃場に植えて、2~3千株を選んで通常は良いもの同士をかけ合わせるが、突然変異の化学物質を使ってピンポイントで変異を起こして作ることも行っている。稲の品種改良を始めて皆さんのお手元に届くまで10年以上はかかってしまう。ものとしては4~5年で出来るが、本当に役に立つか評価するのにさらに5年程度かかる。時代が進んだとしても時間を短くすることは難しいと思うとのこと。
九州での水稲の1番の問題は高温障害であり、福岡県でも1等米比率が驚くほど低い。今まで高温耐性の中程度の品種が多かったが、これだけ暑くなってくると、もっと耐性の強いものを作らなければならなくなってくる。
例として、高温耐性と収量に優れる品種「にじのきらめき」というのがあり、味もコシヒカリと変わらず、病気やイモチにも強い近年まれにみる良い品種であり、作付がどんどん広がっていくことが予想されるとのこと。
2.高温障害対策について
稲の高温障害は米生産者にとって死活問題になっている。出水から20日程度の登熟期の過程で、平均27度以上になると未熟粒が発生し、1度上がることに10%ずつ発生率が上がるデータが出ている。九州は平均気温が30度を超す状況のため、耐性がない品種だと半分近くが白くなってもおかしくない。
本センターでも高温不稔に対する育成が進んでいなかったため、今後は主要品種になっていくであろう稲に、いかに高温耐性を持たせるかに力を入れていく。現在世界中から集めた品種から高温不稔に強い品種を選び、今の主流品種に入れて高温耐性をつけていく研究も行っているとのこと。
説明は質疑を含めて1時間半程度行われた。
研修はその後、長崎県の軍艦島や平和公園、福岡県太宰府天満宮等を視察し、参加者の親睦を深める機会となった。
研修会の様子